第68回中大長距離記録会観戦記
　　　　　　2002年10月6（日）　〜中大多摩グランド〜


昨日の記録会は、事前に「309の住人」でエントリー情報が判明していたため、中大勢が出場する5組のスタート時間を狙って出かけました。中大記録会では、学生時代にも利用していた陸上競技場の裏側にある駐車場が便利なのでいつも利用しています。（料金はセルフで1日500円）。
それでは、例によって中大勢の注目選手を中心にレースの模様を報告させていただきます。


■注目選手

１．高橋憲昭選手
まずは待望の29分台突入、本当にオメデトウ！走るたびごとに記録を更新する現在の高橋君の勢いはホント素晴らしいです。
大学では初の10,000m挑戦だったと思いますが、それでも自己記録を1分半近く縮める好走は、応援する我々にとっても最高のプレゼントになりました。
「309｣に掲載されたレース後の高橋君のコメントを拝見しましたが、「まだまだ本当の実力はこんなものではない」という強気の発言もあり、期待感がますます高まります。これからも周囲がびっくりするような派手な活躍を期待しています！
肝心のレースですが、序盤NEC勢が引っ張る28分台ペース（1000m2分50秒くらい）に果敢についていって、4,000mの通過は11分26秒というハイペース。その後さすがに苦しくなって集団から遅れましたが、それでも5000mの通過は自己ベストを上回る14分29秒を記録しています。（この記録は5000mの公式タイムとは認定されないのでしょうか）
前半の勢いに対して、後半の5000mは我慢のレースとなりました。集団から遅れてしまったことで単独走となり、リズムがつかみ辛かったことにも原因があると思われますが、まさに忍耐のレースといった様相でした。しかし、高橋君の高橋君たる所以は、この苦しかった後半の5000mにあったような気がします。彼のレースを見ていると、「苦しくなってから粘れること」は長距離アスリートにとって本当に重要な資質であることが実感できます。
いずれにせよ、箱根に向けて本当に楽しみな選手が現れました。高橋君から感じる陸上に対するストイックな姿勢は、藤原君の競技姿勢と共通する本質的な強さを感じずにはいられません。
伊勢〜箱根へと続く大学駅伝シリーズのなかで、その資質が大きく開花することを確信しています！

２．畑辺恵悟選手
春のトラックシーズンではほとんど姿を見ることが出来なかった畑辺君が久しぶりに登場しました。エントリーされていたのがあまり速い組ではなかったので今回は調整レースかと思いきや、かなり積極的な走りを展開してくれました。レースは序盤から淡々と進みましたが、2000m過ぎにスローペースに業を煮やした畑辺君が一気にペースアップ。2位以下に大差をつける完全なる独走劇となりました。ゴールタイム14分43秒は惜しくも自己ベストには届きませんでしたが、ほぼ一人でレースを作っての結果だけに、次回のレースにつながる好走だったと思います。

３．植木原宗平選手
10000m1組で見事トップを奪ったのが植木原君です。そのレースぶりは春に比べると数段たくましさが感じられました。ゴールタイムこそ平凡なものでしたが、彼も畑辺君と同様完全に一人旅のレースとなってしまったため、ペースを上げきれなかった側面が強かったと思います。ただ、彼の走りを見ると長い距離への適正も充分といった感じなので、今後大きく躍進することは間違いないでしょう。
なお、今回のレースは次の試合への調整とのことなので、次走では更なるブレイクを期待したいと思っています。

４．小島慎一選手、増田紘之選手
二人のレースは初めて観戦いたしました。長身で精悍な表情の小島君に対して、増田君はどこか温和な印象の好青年といった印象です。レースではお互いに自己ベストの更新を目指すかのように、二人で交互に引っ張りあう展開でした。結果はワンツーフィニュッシュながら惜しくも待望の14分台には届きませんでしたが、見事な自己ベスト更新だと思います。特に増田君はブランクをおいての2年半ぶりの自己ベスト更新だと思われるので、本当に良かったと思います。これからも着実に上を目指して頑張ってくださいね！

その他のトピックスですが、長らく故障でレースから遠ざかっていた二瓶東吾選手が久しぶりに出てきてくれました。レースでは本調子に程遠い出来でしたが、まずは元気そうな姿が見れて安心しました。
夏合宿で好調を伝えられた占部君と中野君は、少し疲れが溜まっているようですね。じっくりと体調を整えて、また頑張ってもらいたいものです。
10,000mに出場した河合君は次走に期待です。今年は勝負の年になると思いますので、攻めの走りを期待しています。
故障から復帰した渡辺君は、元気な走りを見せてくれました。正式タイムは現在のところ不明ですが、自己ベストに近い走りだったと思います。
眞田君は先週の借りをきっちり返す好走でした。いよいよ14分30秒を切るのも時間の問題ですね。



以上